回線の接続方式チェック — IPoEかPPPoEかを判定する

「夜だけ遅い」の原因の多くは、回線速度そのものではなく接続方式にあります。 あなたの回線がIPv4 over IPv6(v6プラス・OCNバーチャルコネクト等)で接続されているか、 混雑しやすいPPPoEのままかを判定し、速度の実測とあわせて原因を切り分けます。

この端末のインターネット接続は?

この診断は、FreeToolの他のツールと違い通信が必要です。接続方式の判定にIPアドレスの逆引きを使うためで、 IPアドレスは判定にのみ使用し、保存しません。IPv6の到達確認だけは外部サービス(ipv6.icanhazip.com)へ接続します。

なぜ「夜だけ遅い」が起きるのか

フレッツ光系の回線でPPPoE接続をしている場合、通信は網終端装置という機器を必ず経由します。 この装置はプロバイダごとに用意されていて、利用者が集中する20時〜24時に処理が追いつかなくなることがあります。 回線契約が1Gbpsでも、この装置が詰まれば速度は出ません。

IPoE(IPv4 over IPv6)はこの装置を通らない経路を使います。多くのプロバイダで無料の申込みだけで切り替えられ、 対応ルーターがあれば工事も不要です。つまりPPPoEのまま使っている人は、無料で改善できる余地を持ったまま我慢している状態です。

この診断が何を見ているか

接続方式は、あなたのIPアドレスに設定された逆引きホスト名から判定しています。 日本の主要プロバイダは、IPoE用とPPPoE用でホスト名の付け方を変えているためです。

IPoE : p1344132-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
PPPoE: p1334010-ipxg00a01sizuokaden.shizuoka.ocn.ne.jp

上の2つは同じOCNの、同じネットワーク(AS4713)の中にあるアドレスです。 経路情報だけを見ても区別できませんが、ホスト名を見れば方式が分かります。 現在、接続方式まで判定できるパターンを 8種類、 ケーブルテレビ・電力系などアクセス網の識別を含めると 25種類を、 実際の逆引き調査で裏取りしたうえで登録しています。

判定できないケースもあります。ソフトバンク光のように、IPv6高速ハイブリッドでもPPPoEでも同じ形式のホスト名になる回線では、判定できないと表示します。分からないものを断定はしません。

この測定で分からないこと

測定できるのは「いまこの瞬間」の速度です。 混雑の影響を受けているかどうかは、本来昼と夜の差を見て判断するものですが、1回の測定では原理的に分かりません。 当てはまる場合は結果画面にその旨を表示します。

判定できる回線の一覧

実際に逆引きを調査して確認したパターンです。この表はツールの判定ロジックそのものから生成しているため、 実装と食い違うことはありません。自分のホスト名がどれに近いかを見れば、判定の根拠が確認できます。

回線・サービス判定逆引きホスト名の例
OCNバーチャルコネクトIPoEp1344132-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
v6プラスIPoEM014008010010.v4.enabler.ne.jp
OCN モバイルモバイルp1944021-mobac01.osaka.ocn.ne.jp
楽天モバイルモバイル133-106-99-99.mvno.rakuten.jp
Wi2(公衆無線LAN)モバイル140.140.5.103.wi-fi.wi2.ne.jp
OCNPPPoEp1334010-ipxg00a01sizuokaden.shizuoka.ocn.ne.jp
ASAHIネットPPPoEae011011.dynamic.ppp.asahi-net.or.jp
ぷららPPPoEi114-180-80-80.s42.a007.ap.plala.or.jp
@niftyPPPoEFL1-133-202-160-160.kgs.mesh.ad.jp
WAKWAKPPPoEg140.124-44-140.ppp.wakwak.ne.jp
NTTPC(InfoSphere)PPPoEpl456.nas511.o-tokyo.nttpc.ne.jp
auひかり(KDDI)独自網KD119104070070.au-net.ne.jp
eo光(オプテージ)独自網121-84-90-90f1.hyg1.eonet.ne.jp
コミュファ光(中部テレコミュニケーション)独自網115-37-120-120.area7b.commufa.jp
メガ・エッグ(中国電力)独自網230.230.210.220.megaegg.ne.jp
BBIQ(QTnet)独自網58-3-50-50.ppp.bbiq.jp
JCOM / ZAQ(ケーブルテレビ)独自網zaq3dc01e1e.rev.zaq.ne.jp
JCOM(ケーブルテレビ)独自網119-170-80-80.rev.home.ne.jp
ケーブルテレビ(JCOM系)独自網111-90-90-90.nkno.j-cnet.jp
イッツコム(ケーブルテレビ)独自網h219-110-220-220.catv02.itscom.jp
アイタイ(中部ケーブルネットワーク)独自網global125-150-150.aitai.ne.jp
SoftBank(ソフトバンク光 / Yahoo! BB)判定不可softbank126020150150.bbtec.net
au one net(KDDI / DION)判定不可KD121110100100.ppp-bb.dion.ne.jp
TOKAIコミュニケーションズ(@T COM / TOKAIネット)判定不可40.net042126040.t-com.ne.jp
IIJ判定不可130.130.32.202.bf.2iij.net

「独自網」はNTTのフレッツ網を使わない回線です。auひかり・電力会社系・ケーブルテレビが該当し、 PPPoE / IPoE という区分自体が当てはまりません。この表に無いホスト名は「判定できませんでした」と表示します。

症状から原因を探す

すでに症状がはっきりしている場合は、そこから読んだほうが早いことがあります。

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よくある質問

IPoEとPPPoEはどう違うのですか?
どちらもフレッツ光系の回線でインターネットに接続する方式です。PPPoEは「網終端装置」という機器を必ず経由し、この装置が夜間に混雑して速度低下の原因になります。IPoE(IPv4 over IPv6)はこの装置を通らない経路を使うため、混雑の影響を受けにくくなります。回線そのものの速さが変わるわけではなく、通る道が変わります。
どうやって接続方式を判定しているのですか?
あなたのIPアドレスに設定された逆引きホスト名を見ています。日本の主要プロバイダはIPoE用とPPPoE用でホスト名の付け方を変えているためです。たとえばOCNではIPoEが .ipoe.ocn.ne.jp、PPPoEが ipxg を含む収容局名付きのホスト名になります。この2つは同じAS4713・同じアドレス帯の中にあり、経路情報だけでは区別できません。
AS番号(経路情報)だけでは判定できないのですか?
できません。OCNはPPPoEもIPoEも同じAS4713を使うため原理的に区別がつきません。さらにv6プラス(JPNE)のIPv4アドレス帯はKDDIのAS番号で広告されているため、AS番号を優先して判定すると、v6プラスの利用者を「auひかり」と誤って判定してしまいます。このため逆引きホスト名を主たる判定材料とし、AS番号は補助的にしか使っていません。
判定できない場合があるのはなぜですか?
ソフトバンク光のように、IPv6高速ハイブリッド(IPv4 over IPv6)でもPPPoEでも同じ形式のホスト名になる回線があるためです。この場合は「判定できませんでした」と表示します。分からないものを推測で埋めることはしません。逆引きホスト名が設定されていない回線でも判定できないことがあります。
auひかりやケーブルテレビ回線でも使えますか?
使えます。auひかり・eo光・コミュファ光・メガエッグ・JCOMなどはNTTのフレッツ網を使わない独自のアクセス網です。この場合「PPPoEだから夜遅い」という一般論は当てはまらないため、そう表示し、フレッツ前提の助言は出しません。速度の測定値から分かる範囲の診断だけを行います。
IPアドレスは保存されますか?
保存しません。接続方式の判定に使うだけです。ただしこのツールはFreeToolの他のツールと違い、仕組み上ブラウザ内では完結せず通信が必要です。またIPv6の到達確認のみ、外部サービス(ipv6.icanhazip.com)に接続します。ファイルは一切扱いません。
「IPv6への到達: ブラウザからは届かず」と出るのはなぜですか?
回線のIPv6が正常でも、ブラウザ・VPN・セキュリティソフトの設定によってIPv6専用サイトに到達できないことがあります。実際に、IPv6が確実に動いている回線でブラウザからは主要なIPv6専用サイトすべてに到達できないケースを確認しています。このためIPoEと判定できている場合は、この結果を理由に「IPv6が使えていない」とは表示しません。
速度の測定結果が実際より遅い/速い気がします
測定は転送量を抑える設計にしているため、非常に高速な回線では測定時間が短くなりすぎて精度が出ません。その場合は数値を作らず「これ以上は測定上限」と表示します。またWi-Fi経由の測定には宅内の電波状況が含まれます。回線そのものの実力を見るには有線接続での測定が必要です。